エアロセンス、東京都の島しょ間でドローン物流航路を構築 JALと連携し4島を結ぶ
エアロセンス株式会社は、東京都の「東京宝島チャレンジプロジェクト」のもと、伊豆諸島の島しょ間を結ぶドローン物流航路の構築に取り組む。日本航空株式会社(JAL)の協力を得て、式根島、新島、利島、神津島の4島を対象に物流の事業化を進める。
同社は自社開発の国産産業用ドローンとクラウドサービスを手がけるメーカー。今回のプロジェクトでは、垂直離着陸型固定翼(VTOL型)ドローン「エアロボウイング」を活用した島しょ間活性化の提案が、東京都が実施する「東京宝島事業」の一環として2024年10月に採択された。プロジェクト開始以降、式根島で2名、新島で1名がエアロボウイングを運用し、有事を想定した定期パトロールやモニタリング、森林・海洋・密漁などの監視・調査、ドローンによる俯瞰映像の撮影・配信といった取り組みを進めてきた。
物流面では、船舶の維持費や船価の高騰による貨物船の老朽化、減船・減便といった課題があり、ドローン物流の実装が島民から求められているという。今後は行政間の交換便、処方箋、郵便物などの輸送から事業化を始める方針。物流航路の構築後は、まず「エアロボウイング(AS-VT02K)」で軽量物の運搬から運用を始め、現在試験中の積載10kg・最長飛行距離120kmの大型ドローン「AS-H1」も2026年度中に運用を開始する予定だ。
JALは、4島間の物流航路構築に向けた支援を担う。具体的には、ドローンを安全に飛行させるための物流航路の整理、地形・気象・通信環境・船舶動線などを踏まえた運航条件の整理、運航判断基準や緊急時対応、代替着陸地点の検証、緊急連絡体制、運航管理・安全体制の支援、飛行計画ガイドや関連マニュアル、標準運用手順書の整備にあたる。エアロセンスはドローン機体の提供と運用を担い、両社で役割を分担しながら航路の事業化を進める。
エアロセンスは国産ドローンメーカーとして製品ラインアップを揃え、企業や自治体での導入実績を持つ。国土交通省や文部科学省など各省庁からも機体性能や信頼性の評価を受けている。本プロジェクトは事業開始から2年目にあたり、物流事業が軌道に乗った段階で、他の伊豆諸島への対象拡大も検討するとしている。離島の物流は船舶インフラの維持コストが課題となっており、機体メーカーと航空会社が連携して航路を構築する今回の取り組みは、ドローンを用いた島しょ間物流の運用事例となる。
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