「Vancouver Fashion Week F/W'26」伝統素材と再生をテーマに開催 日本から6ブランドが参加
VFW MANAGEMENT INC.は2026年4月8日から12日までの5日間、カナダ・バンクーバーのDavid Lam Hallで「Vancouver Fashion Week F/W'26」を開催した。同イベントは2001年にスタートしたファッションショーイベントで、25カ国以上のファッション都市から多様な経歴を持つデザイナーが毎年参加し、20年以上の歴史を持つ。多文化都市バンクーバーを拠点に、世界の新進デザイナーの発掘・育成を目的としている。
今季は「多様性」「クラフトマンシップ」「サステナビリティ」を軸に、20カ国以上のデザイナーが参加。日本からは「Hypnotique sense」「Teori Kobo Oriiro」「Kanomade」「aim/aimme」「pratolina」「JII」の6ブランドが新作コレクションを発表した。
「Hypnotique sense」(佐藤麗樹氏)は、消費されたTシャツを解体・再構築し、錆染めや炭染め、植物染料による天然素材を中心に据えたコレクション「ruinphilia(廃墟美)」を発表。「Teori Kobo Oriiro」(西中裕子氏)は、京都の工房で手がける「さをり織り」の手法でヴィンテージ着物などの古布を裂いて織り込み、唯一無二のテキスタイルを示した。「Kanomade」(Kanon Nagayoshi氏)は祖母から受け継いだ着物を起点に、廃棄されつつある着物を現代の自己表現の服として再構築。「aim/aimme」(三景スタジオ)は「I AM」をテーマに、オーガンジーやチュール、着物生地に金継ぎから着想を得たピースを組み合わせたコレクションを披露した。「pratolina」(Manami Suzuki氏)はリネンコットンとスモッキング刺繍による「Waiting Light」を発表し、「JII」(宜野座順子氏)は沖縄の琉球藍やフクギなどによる草木染め・ベンガラ染めを用い、人の一生を12のパターンで表現した。
運営はカナダのVFW Management Inc.が手がける。ランウェイにはあらゆるサイズ、年齢、性別のモデルが起用され、オートクチュールからストリートウェアまで多様なスタイルが披露されるのが同イベントの特徴である。日本ブランドの取りまとめは、グローバル展開支援を行うGlobal Fashion Collectiveが担った。
カナダのほかブラジル、韓国、スイス、オランダ、ギリシャ、中国、ウクライナなどから参加デザイナーが集結。今季の日本ブランドは、いずれも着物や草木染め、再生素材といった日本固有の文化資源と、再構築・修復・継承といった現代的なテーマを掛け合わせた共通項を持つ。文化的背景を起点とした表現が国際的なランウェイで発信されたことは、日本のものづくりの蓄積が現代のファッション市場にどう接続しうるかを示す機会となった。