Photo electron Soul ウシオ電機などから7.3億円を調達
名古屋大学発スタートアップのPhoto electron Soul(愛知県名古屋市)は2023年9月20日、ウシオ電機をリードインベスターとして、みずほ銀行等から7.3億円を調達したと発表した。これにより、同社の調達総額は約30億円となった。Photo electron Soulは、製造および販売においてウシオ電機と協業し、半導体検査向け事業の成長を加速させていく。
今回、Photo electron Soulはウシオ電機から出資を受けるとともに、同社が取り組む半導体検査向け事業に対して、量産リソース(ファシリティー・人材・量産技術等)と販売リソース(拠点・ネットワーク・人材等)の協力を受ける。Photo electron Soul代表の鈴木孝征氏は「工業製品、特に半導体製造装置分野での量産および販売体制をスタートアップ単体で構築することは至難の業ですが、今回のウシオ電機との提携によりこれらが実現します。ウシオ電機は半導体装置やコンポーネントの製造とビジネスを手がけ、また当社コア技術の1つである光学技術に強みを持つなど、当社と事業的・技術的に親和性が非常に高く、ベストパートナーであると確信しています」とコメントしている。
Photo electron Soulは、産業用「半導体フォトカソード電子ビームシステム」の開発に成功した世界で唯一の企業。「半導体フォトカソード電子ビームで産業の未来を創る」というビジョンの実現に向け、半導体検査向け事業に注力している。同社の電子ビームシステムを検査装置に搭載することで、従来の電子ビームと比較して10倍以上の速度向上や、従来ではできなかった高アスペクト比構造の検査・非接触の電気的検査を可能にし、半導体デバイスの開発・製造の生産性向上に大きく寄与する。同社の半導体検査向け事業は現在、初期的販売のフェーズだが、間もなく量産販売フェーズへと移行する。
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