全社的な生成AI導入 成功させる分岐点
株式会社wibは、全国の20代から50代の経営者・役員・会社員500名を対象に、組織における生成AI活用の実態調査を実施した。調査の結果、生成AIを導入した企業の72.8%がポジティブな成果を実感している一方、期待を大きく上回る成果を出している企業には特定の共通点があることが明らかになった。
組織的な生産性向上を阻む「個人利用」の壁
成果に差が生まれる背景には、AIの使われ方そのものに課題がある。調査によれば、AIの主な活用用途はメールや文章の作成が約46%、調べものや情報収集が約37%と、個人の作業代替が上位を占めている。一方で、組織全体の効率化に直結する社内ナレッジの共有は約22%、業務フローの自動化は約23%にとどまり、AIが「個人ツール」の域を出ていない企業が多い実態が浮かび上がった。
こうした活用の差は、ノウハウの蓄積方法にも表れている。成果を出している層では、定期的な勉強会の実施に加え、成功事例のデータを十分に蓄積している割合が30.2%に達した。成果が出ていない層の7.2%と比べると、約4倍の開きがある。
成果を分ける「ワークフロー」と「ナレッジベース」の有無
では、成果が出ている企業と出ていない企業では、具体的に何が異なるのか。期待を下回る結果に終わっている企業のうち、48.4%が業務手順についてマニュアルがない、あるいは人によってやり方が異なると回答している。また57.8%では、AIが参照すべき社内資料が部署や個人のフォルダに散在しているか、そもそもドキュメント化されておらず個人の頭の中にしかない状態だった。共通の手順も、AIに渡す情報も整っていないため、活用が属人的な試行錯誤にとどまっている構図だ。
対照的に、「期待を大きく上回る成果が出ている・期待通り」と回答した企業の81.5%は、全社または部署単位で共通の業務手順を定着させている。さらにそのうち27.7%は、全社横断でデータを集約し、常に最新の状態に整理するナレッジベース化を実現していた。ツールを導入する前段階として、AIが正しく機能するための環境を整えることが、投資効果を最大化する鍵となっている。
業務改善コンサルティングサービス「シクミカ」による支援
株式会社wibは、こうした課題に対応するサービスとして、業務の棚卸しからAIの組み込み、現場への定着までを一気通貫で支援する「シクミカ」を提供している。属人化した業務の可視化、AIが参照可能な構造化データの整備、現場で使い続けられる運用体制の構築を特徴とする。
同社は現在、実際の業務に「シクミカ」を導入しながらサービス改善へのフィードバックを行うモニター企業を募集している。生成AIを導入したものの活用が属人化している企業、業務プロセスにAIを組み込みたい企業、業務の標準化に課題を感じている組織が対象で、特別割引価格での支援を実施する。
調査概要
本調査の概要は以下のとおり。調査名称はAI導入と業務標準化に関する利用実態調査。調査期間は2026年3月。調査方法はインターネット調査。調査対象は全国の20代から50代の会社員・経営者・役員で、組織的に生成AI導入を進める企業で活用を推進する立場の方。有効回答数は500名。調査主体は株式会社wib。