富士通、JR貨物 鉄道車両のメンテナンス業務DXを共同で展開へ

富士通と日本貨物鉄道(JR貨物、月刊事業構想2023年4月号参照)は、鉄道車両のメンテナンス業務を支える「車両管理システム」を全国の鉄道事業者に向け、共同で展開する。2024年3月11日に発表した。

「車両管理システム」は、JR貨物の鉄道車両メンテナンスにおける課題とノウハウをもとに、富士通が開発したもの。メンテナンス業務における検査修繕の作業効率の向上、情報のオープン化、ヒューマンエラー発生の低減を図ることを目標にしており、紙ベースの検査修繕情報の電子化とシステムによる検査情報の一元管理を可能にした。このデジタルトランスフォーメーションにより、JR貨物は大幅な管理業務の工数の削減、システムの一貫性の確保による法令違反の予防、定期検査周期の見直しによるメンテナンスコストの削減などを達成した。

このシステムを富士通が鉄道会社に導入し、JR貨物が自社の稼働実績をベースにシステム導入サポートを実施して、運用の定着を支援する計画だ。それぞれの会社向けにシステムを開発することなく、短期間でリーズナブルなシステム導入と運用ができるようにする。両社で「車両管理システム」を展開することで、多くの人手を必要とする鉄道車両のメンテナンス業務を省力化し、鉄道業界の労働力不足などの課題解決を目指していく。

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