日立ビルシステム 停電時エレベーターを動かす電源にEV活用へ

日立ビルシステムは、電気自動車(EV)から、エレベーターなどのビル設備に給電できるシステムを開発した。2022年5月24日に発表した。災害時などにて停電となった場合に、EVとビルをつなぐV2X技術を活用する。

停電発生時に、 V2X対応の充放電装置であるハイブリッドPCSを使用して、エレベーターなどビル設備の電源を電気自動車からの給電に切り替える。
同時に、エレベーターについては分速30mの低速運転に変更する制御を行う。これにより、停電後もしばらくはエレベーターを継続運転できるようにした。

災害時に発生するエレベーターへの閉じ込めは、件数が多くなると予想されることもあり、対応が課題になっている。日立ビルシステムでは、2022年中の実用化に向けて、ビルソリューションの研究開発などを行う亀有総合センター(東京都足立区)にこのシステムを導入。今後、実証を進めていく。

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