事業構想大学院大 「ESG経営の実践」を出版

学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学出版部は2021年7月7日、新刊「ESG経営の実践」(馬奈木俊介 編著)を出版した。

日本国内でのSDGsへの取り組みの普及とあわせて認知度が高まっているESG(環境・社会・企業統治)。金融業界で、持続可能性に寄与する企業への投資や、石炭火力関連産業からの投資引き揚げなどが進んでいる。その金額が世界的に急増していることもあり、上場企業にとってはESGへの取り組みは死活問題となっている。

一方で、ESG領域に関する企業の取り組みは「非財務情報」として扱われ、売上や株価などに比較して経営への貢献がわかりづらいと指摘されてきた。

本書では、自然環境や人の健康、教育などの非財務情報も含めた「社会全体の豊かさ」を可視化する手段として注目が集まる「新国富指標」について、同領域での研究において国際的な業績を挙げてきた九州大学・馬奈木俊介教授らが解説する。

書籍は4章構成で、年々増加するESG領域への投資について、世界的な投資額の変遷や、日本での状況を解説する。「新国富指標」の概念やその算出手法、また、「新国富」という概念によって見いだされる新たな価値については、企業での先行事例や企業と自治体での協働事例をもとに明らかにする。

SDGsやESGは、題目として掲げるだけでなく、実際に何に取り組み、どのような成果を生み出したかが問われるフェーズとなっている。より本質的なSDGs・ESG経営を目指す方にお勧めの1冊と言えるだろう。

ESG経営の実践