DigitalBlast 東大等と宇宙でのビール酵母培養実験の共同研究を開始

DigitalBlast(東京都千代田区)は2023年1月31日、東京大学などと連携し、国際宇宙ステーション(ISS)での小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」を用いたビール酵母培養実験に向けた研究を開始したと発表した。宇宙環境での食の確保や植物栽培に向けて、低重力環境の植物育成への影響等を把握することが狙い。 

共同研究は、酵母研究に関する豊富な経験・知見を有する東京大学の大矢禎一教授および奈良先端科学技術大学院大学の渡辺大輔准教授の研究グループと、クラフトビールバー等を運営するシクロ(大阪府大阪市)との連携で実施する。ISSで実施するビール酵母培養実験において、宇宙特有の環境を考慮したうえでの最適な実験条件や、ISS往還時の最適な輸送条件を検討するため、地上での予備実験を実施する。実験で得られたデータをもとに宇宙実験に最適なビール酵母の品種や輸送条件等を検討する。

DigitalBlastは月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH(ノア)」を立ち上げ、プロジェクトの第一弾として、月面と同じ地球の6分の1の重力を発生する小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ」を開発、2024年のISSへの設置・運用を目指している。同社はシクロと2024年にISSでのAMAZを用いたビール酵母の培養実験を計画している(月刊事業構想2023年2月号参照)。

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小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ」