経産省 浮体式洋上風力発電の実施海域・事業者を発表
経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2024年6月11日、浮体式洋上風力発電実証事業を実施する事業者を決定したと発表した。グリーンイノベーション基金「洋上風力発電の低コスト化」プロジェクトの一環で、システム全体として関連要素技術を統合した浮体式洋上風力発電実証事業(フェーズ2)に当たるものだ。
2023年10月に、経産省とNEDOは候補区域として4区域(北海道石狩市浜益沖、北海道岩宇・南後志地区沖、秋田県南部沖、愛知県田原市・豊橋市沖)を選定していた。この中から2区域程度を採択する前提で、2024年2月~3月にかけて事業者を公募した。
今回選定されたのは、秋田県南部興人愛知県田原市・豊橋市沖の2区域。秋田県南部沖の事業者は、幹事会社を丸紅洋上風力開発が務め、ほか東北電力、秋田県南部沖浮体式洋上風力、ジャパン マリンユナイテッドなどが参加し、計9社となっている。風車出力は15MW超、2基を設置し、形式はセミサブ浮体となる。
愛知県田原市・豊橋市沖ではシーテックが幹事会社となり、日立造船、鹿島建設など計5社で計画を進める。こちらでは15MW超のセミサブ浮体風車を1基設ける予定だ。
グリーンイノベーション基金事業の「洋上風力発電の低コスト化」は、2024年度~2030年度までの期間、NEDOによる支援規模で総額約850億円を投じて実施する研究事業。同事業のフェーズ2の目標は、将来の大量生産に向けて、10MW以上の大型風車を用いた実海域での実証事業を実施し、早期のコスト低減を実現することだ。
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