Almure、作業ログをAIが自動生成するアプリ「foreshade」を発表 秘密計算で機密データを保護

Almure株式会社は2026年7月27日、AIが分単位の作業ログを自動生成するProject Intelligenceアプリ「foreshade」を発表した。同社は、AIエージェントが機密性の高いデータを安全に活用するための基盤技術の開発と、foreshadeの開発・提供を手がける2026年1月設立の企業。

foreshadeは、従業員による日々の工数入力を前提とせず、AIが作業ログを自動で生成するアプリ。現場の入力負担をなくしながら、案件別の原価を月次締めを待たずに把握できるようにする点が特長で、既存システムのアドオンとして機能する。ClaudeなどのAIエージェントからMCP経由で作業記憶に問い合わせることも想定する。従業員監視を目的とした設計は採らず、個人の詳細なログは本人のみが確認でき、経営側には集計結果のみを共有する。

開発の背景にあるのは、工数管理の負荷という課題だ。毎日10〜20分の日報・工数入力は月に約200〜400分に及び、内部原価でも従業員一人あたり月1万円以上、人月単価で評価すれば月2〜7万円を毎月失っている計算になるという。

さらに、そうして集めた数字の正確性は良くて5〜6割にとどまる。同社によれば、自己申告のタイムシートの正確性は毎日入力しても67%、週に複数回のまとめ入力では55%だという。リアルタイムでのデータ追跡は難しく、赤字案件の発見は月次の締めの後になりがちだ。一方で、入力を自動化する従来のPCログ・モニタリングツールは社員を会社が「監視」する形になり、セキュリティとプライバシーが大きな障壁になっている。

データ保護の中核には、秘密計算(Confidential Computing)技術を据える。ハードウェアレベルで実行環境を隔離・暗号化し、通信時や保存時だけでなく「処理中」の機密データも保護する仕組みで、Confidential VMやHardware Enclaveなどを活用する(特許出願中)。同社はこの秘密計算とAIセキュリティプロトコルの独自開発を進めるとともに、2026年4月から慶應義塾大学とConfidential Computing技術の共同研究開発に取り組んでいる。

プロジェクト型ビジネスでは、案件の採算把握が月次締め後になりがちで、同社は75%の企業が赤字案件を経験していると指摘する。foreshadeは、士業のタイムチャージや受託企業の案件採算、企業の管理会計データの精度向上といった用途を想定しており、セキュリティとプライバシーへの配慮を前提に、プロジェクト単位でのコスト把握を早めることを狙う。