損保ジャパンとMEDEMILが提携 高齢ドライバーの安全運転を支援
損害保険ジャパンは2025年10月21日 、東京医科大学発スタートアップのMEDEMILと、高齢者を含む全てのドライバーが安心・安全に運転を続けられる環境の構築を目的とした業務提携に関する覚書を締結したと発表した。両社がこれまで進めてきたドライバーの運転能力を科学的に評価する手法についての共同研究を一層加速させ、研究成果の社会実装を本格的に目指す。
今回の提携では、損保ジャパンが保有するドライブレコーダー等から得られる運転挙動データや、長年の事故対応を通じて蓄積したリスク知見と、MEDEMILが開発した「MEDEMIL Drive®(メデミルドライブ)」による眼球運動データを組み合わせる。これにより、ドライバーの運転能力を総合的に評価する新たな仕組みを構築する。「MEDEMIL Drive®」は、MEDEMILが開発した革新的な「眼の動きから運転能力を測定する装置」で、2024年7月より受注販売を開始している。
損害保険ジャパンの今後の展望としては、個人のドライバーや職業ドライバーを対象とした共同研究や実証実験を進め、評価モデルの精度向上と効果的なフィードバック手法の開発に取り組む。また、その成果を踏まえてライドシェア事業者を含む他のパートナー会社とも連携することで、サービスの本格展開を行う予定。将来的には運転能力の評価だけでなく、個々の特性に合わせたトレーニングプログラムの提供や、SOMPOグループの介護サービスなどとも連携し、移動手段の確保から免許返納後の生活サポートまで、ワンストップで支援を提供できる体制の構築を目指していく。