WHEREとCHINTAIが連携、熊本で賃貸管理DXの実証開始

不動産探索AIツール「WHERE」を提供するスタートアップのWHERE(東京都文京区)は2025年10月20日、CHINTAIと提携し、熊本エリアにおいて不動産事業者向けに賃貸管理業務のDX推進を目的としたPoC(概念実証)を開始すると発表した。

「WHERE」は衛星画像や地図情報、登記データをもとに、対象エリアの物件や土地の現況を可視化し、複数の土地の所有者情報を即時に確認できるツール。PoCでは、熊本エリアで同ツールを導入し、物件調査にかかる工数やオーナーへのアプローチ件数の変化を検証する。熊本は近年、IT企業の移転・進出に伴い社宅需要が高まるなど不動産ニーズが大きく変化している。こうした地域におけるユースケースの検証により、実務で活用できる支援のあり方を探り、不動産会社の業務効率化を推進しながら、業界全体の課題解決につなげていくことを目指す。

WHEREは、「宇宙から地球の不動産市場を変える」というビジョンを掲げる、2022年設立のJAXA発スタートアップ。創業者の阿久津岳生氏は、これまでに8社の不動産関連企業を起業・経営。さらなる挑戦として、JAXA宇宙科学研究所内の総合研究大学院大学で宇宙技術の研究に取り組み、衛星データとAIを活用したオフマーケット探索AI「WHERE」を開発した。現在同社は、行政・民間を問わず多様な業種との連携を拡げている。