映画プロデューサーが登壇 実践知に触れる事業構想事例研究

山田氏の講義では終了後も参加者から熱心な質問がつづいた

生きた事例が院生の構想を後押しする

＜現役院生の声＞
「震災から学ぶ
人材育成ワークショップ構想

佐々木 邦浩（ささき・くにひろ）
SSK行政書士事務所
仙台校13期生（2024年度入学）

2011年の震災を経験し、自身を変化させ新たな挑戦をしたいと思いを巡らせてきました。26年間務めた町役場を退職して2024年春から行政書士として事務所を設立、同時期に、地元福島県で地域おこしを協働していたMPD修了生との出会いがきっかけで、大学院の門戸を叩きました。

学院での研究は想像以上にアウトプットの時間が多く、講義のバリエーションも豊かです。様々な視点から得た気づきをすぐに実践できる環境は社会人大学院ならではですし、他にない面白さです。

2年次では本格的に事業構想計画書を研究、策定していきます。現在は人材育成ワークショップを核とした構想を考えています。東日本大震災、原子力災害から得た教訓や事例を交えながら、世界で頻発する災害から一人でも多くの命を救うために、平時に私たちに何が出来るか、ワークショップを通じて多くの人に考えてもらうきっかけを作っていきたいと思います。

後継ぎ経営者としての覚悟
会社を進化させるための二年間

古賀 雄大（こが・ゆうだい）
古賀金属工業
代表取締役社長
福岡校12期生（2023年度入学）

幼少期から「後継者だ」と言われて育ち、それが当たり前だと思っていました。ところが、高校・大学と進学していく中で準備されたレールに疑問を抱き、外の世界を知ろうと、海外留学など積極的に行動しました。その上で、いざ進路を考えたとき頭に浮かんだのは会社のこと、父のこと。後継ぎとして生きる道を決意しました。会社に入ると当然周囲からは後継者としてみられます。人の倍は努力しなければと思って仕事に取り組んできました。

2021年、4代目社長に就任した頃はコロナ禍で会社の立て直しを図っていた時期でした。経営者として何か新しい事をしなければと不安や焦りを感じていた最中、大学院を知り入学しました。当初ものづくり思考が強くプロダクトアウトの考えから脱したいと願っていましたが、この2年間で新しい視点を持ち視野を広げることができたと実感しています。

事業構想計画書は2つ書き上げました。全く新しい領域にチャレンジする構想と、自身の原体験から生み出した構想で、いずれも自社の経営資源を活かし新規事業として実践を見据えたものです。大学院入学時にたてた目標が2つあります。「新しい事業をつくること」と「事業を創り出せる力を身につけること」、修了を前にその道筋は見えています。今後は現業をしっかり発展させていくことに加え、社長直轄プロジェクトとして新規事業を実装させ、100億企業を目指すとともに、大きく社会に貢献していきたいと考えています。