2016年8月号
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海外進出、成功への道

「前掛け」で世界を賑わす NY、ロンドンで「クールな仕事着」

西村 和弘(エニシング 代表取締役社長)

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職人の技術に高いデザイン性を組み合わせ、日本伝統の「前掛け」を世界に発信。カフェや雑貨店などの新たな利用シーンを創出し、販路を開拓。エニシングの取り組みは、斜陽にあった前掛け産地に活気をもたらしている。

デザインやパッケージにもこだわり、前掛けの新たな需要を創出した

その昔、酒販店や生鮮店が腰に巻いて愛用した前掛けが、今、ニューヨークのカフェやロンドンのガーデニングショップ、洒落た雑貨店で使われる。時代の流れとともに消えつつあった前掛けに、新たな命を吹き込んだのが前掛け専門店「エニシング」。西村和弘社長は、「『MAEKAKE』を世界中に定着させるのが夢」と語る。

産地の苦境を目の当たりに

エニシングは2000年、漢字をデザインしたTシャツを企画・販売する会社として始まった。その延長で、漢字や和のデザインを載せやすい“キャンバス”として、西村社長が注目したのが前掛けだった。

「最初は前掛けにこだわりがあったわけでなく、試しに前掛けを販売してみたら、よく売れた。そこで、Tシャツから前掛けに事業をシフトすることにしたんです」

西村 和弘 エニシング 代表取締役社長

前掛けの取り扱いを増やしていく中で、西村社長は産地・愛知県豊橋市を訪ねる。そこで見たのは、苦境にある地場産業の姿だった。かつては約200軒あった工場は数軒に減少し、後継者不足で職人の年齢は60代、70代が中心。前掛けの販売に力を注ぎたいという西村社長に、職人たちは諭すように言った。

「前掛けは時代とともに無くなっていく産業だから、一生懸命やらないほうがいい。Tシャツの事業を続けたほうがいい」

それでも、西村社長は前掛けにこだわった。2005年には、日本で唯一となる前掛け専門店をオープンする。

「もともと、漢字Tシャツの事業を始めたのも、日本の文化や伝統を世界へ発信したいという思いからでした。前掛け産地の危機的な状況を見て、自分で何とかしたいと思ったんです」

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