日本電産 三菱重工工作機械を買収、工作機械事業へ進出

三菱重工工作機械は、工作機械、切削工具およびその関連製品に関する設計・製造・販売等を手掛けている企業。主な製品分野は、国内トップシェアを誇る歯車機械だ。ほか、最先端かつ独自技術を提供する、レーザー・半導体製造装置などの製品を展開している。歯車機械は、自動車用トランスミッションや減速機などの歯車装置の製造に不可欠なもので、切削・研削加工などでの高精度・高効率の歯車加工を実現するものだ。

株式の取得で、日本電産の事業に工作機械事業が加わることから、グループの既存事業とのシナジーを期待している。また、日本電産が最も注力しているモータ・インバータ・減速機を三位一体にした電気自動車（EV）用トラクションユニット「E-Axle」の拡販にあたり、不可欠となる中核部品の1つであるギヤに精通した人材と、高度な技術力も獲得できる。

日本電産は、株式取得を完了後、三菱重工工作機械を軸とする工作機械事業の更なる拡大を視野に入れている。取引実行日は、2021年5月頃を予定している。