国交省 洋上風力発電の基地となる港湾4カ所を指定

国土交通省は、2020年8月31日、洋上風力発電の設置やメンテナンスの基地となる港湾を初めて指定すると発表した。9月2日に海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)の指定書を秋田港・能代港・鹿島港・北九州港の4港に交付する。

洋上風力発電設備の設置と維持管理には、巨大な資材や機材を扱うことができる耐荷重と広さを備えたふ頭が必要になる。また、複数の発電事業者間での施設の利用調整もしなければならない。そこで、国が基地港湾を指定することで、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(再エネ海域利用法)」に基づく選定事業者に、ふ頭などの行政財産を長期的に貸し付けられるようにする制度が2020年2月に創設された。

再エネ海域利用法では、国による洋上風力の促進区域指定を通じ、30年間にわたる長期の海域利用を可能にした。2019年6月には区域指定に関するガイドラインと公募制度の運用指針が公表され、今年7月までに(1)長崎県五島市沖、(2)秋田県能代市・三種町・男鹿市沖、(3)秋田県由利本荘市沖、(4)千葉県銚子市沖の4カ所が、促進区域に指定されている(月刊事業構想2020年10月号参照)。

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