国立がん研究セ、三井不動産 柏の葉に病院連携ホテルを建築へ

国立がん研究センター(NCC)と三井不動産は、NCC東病院で治療を受けるがん患者や付き添いの家族などに向け、千葉県柏の葉エリアに宿泊施設を整備する。2020年6月22日に発表した。既に、NCC東病院の土地の一部を、三井不動産が賃貸する事業用定期借地契約を締結している。

NCC東病院には、年間約30万人弱のがん患者が治療に訪れており、国内の遠方や海外から来る人もいる。また、医療従事者や研究者なども研究交流や研修のため、国内外から訪問してくる。特に放射線治療や薬物療法などを受けるがん患者は、一定期間の通院治療を必要とするケースもあり、近隣に宿泊や滞在できる施設が求められていた。

今後整備する宿泊施設は、客室数140程度で、患者が付き添い者と一緒に過ごせる広めの客室や、中長期滞在者のためのキッチン・家電などを備えた客室も整備する予定。緊急時や、患者から病院への相談への対応、治療と仕事の両立を支援する体制を計画している。具体的なサービス・機能については、NCCと三井不動産が協力して検討していく。

両者は、スマートシティを目指す柏の葉エリア(月刊事業構想2019年11月号参照)に、5GやITなどを活用した新しい診療モデルを創出することでも合意している。

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