オムロン ヘルスケア、健康管理アプリのライフログテクを完全子会社化

オムロン ヘルスケアは、食事・栄養を解析する健康管理アプリ「カロミル」を提供するライフログテクノロジー(LLT、東京都中央区)を完全子会社化すると発表した。長期経営戦略「Shaping the Future 2030(SF2030)」の注力事業であるデジタルヘルス事業の拡大が目的。両社は日本市場において、食事・栄養データとバイタルデータを活用した新たなヘルスケアサービスの創出を加速していく。2026年6月16日に発表した。

オムロン ヘルスケア株式会社 代表取締役の岡田歩氏(中央左)と、LLT代表取締役 Co-Founder & CEOの棚橋繁行氏(中央)

LLTは2016年の創業以来、食事の写真からカロリーのほか28種類の栄養素を自動解析するAI技術を搭載した「カロミル」を提供している。個人向けに加え、デジタル技術を活用した機能を拡充した企業・施設向けサービスも展開し、日本国内で670万人を超えるユーザーに利用されている。これまでに蓄積された17億件以上の食事データは、ユーザーへのフィードバックにとどまらず、医療機関での食事指導、大学での研究、企業の商品開発やマーケティング施策立案など、様々な領域で活用されている。今回のオムロン ヘルスケアへのグループインを、LLTでは「第二の創業」と位置付ける。

両社は2023年に業務提携契約を締結し、「カロミル」と「OMRON Connect」に蓄積されたデータを活用したヘルスケアサービスの可能性を共同で検討してきた。今回の完全子会社化により連携をさらに推進し、サービス開発から市場展開までのスピードを加速する。オムロン ヘルスケアの生体センシング技術やバイタルデータと、LLTのAI開発技術および食事・栄養解析ノウハウを組み合わせ、個別最適化された疾病対策プログラムなど新たなサービスの創出に取り組む方針だ。

オムロン ヘルスケアは、血圧計をはじめとする家庭用医療機器の開発を通じて「脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」の実現を目指している(月刊事業構想2023年11月号参照)。2016年からはスマートフォン向け健康管理アプリ「OMRON Connect」を提供。このアプリでは、通信機能付き血圧計や体重体組成計で取得したバイタルデータをスマートフォンに転送し、数値の変化を週間グラフや月平均値などで確認できる。「かんたん血圧日記」「朝晩ダイエット」など目的に特化したメニューも搭載する。現在、日本を含む世界137の国と地域で利用されており、累計ダウンロード数は1800万件にのぼる。近年は、家庭で記録したバイタルデータを医師と共有できる遠隔患者モニタリングサービスをグローバル展開しており、心房細動など循環器疾患の早期発見と重症化予防に役立てようとしている。