観光庁 24年度観光白書を発表、地方に行く外国人旅行者の消費分析

観光庁は、2024年6月18日、2024年度の観光白書を公開した。2023年度の観光の状況を分析し、2024年度の観光施策の方向性を示すものだ。

今回の白書では、観光立国推進基本計画に掲げる「インバウンドの地方誘客促進」に特に着目して分析を実施した。最近の観光動向の分析に加え、地方部における消費動向の分析や地域での取組事例を紹介している。訪日外国人観光客の地方への誘客を強化し、各地での消費拡大に向けた施策について報告した。

白書によると、外国人延べ宿泊者数の役7割は三大都市圏に集中しており、訪日外国人旅行消費額も東京・大阪・京都が顕著に高い。日帰りも含めた地方部訪問者は訪日外国人旅行者全体の約5割で、訪日リピーターが多いアジアからの旅行者は、地方部のみを訪問する割合も高い。一方で、欧州やオーストラリアからの旅行者は、三大都市圏と地方部の両方を訪問する傾向があった。

さらに細かく分析すると、地方部のみを訪問した旅行者の平均泊数は4.2泊、消費単価は13万円。三大都市圏と地方の両方を訪問した旅行者のうち、地方に宿泊した旅行者の地方部での単価は約7万円と、日帰り旅行者の11倍になっていた。地方での滞在を促進することによる、滞在地での消費誘発効果は大きいと白書では指摘している。

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