東京建物と王子ホールディングス 都市にいながら森とつながる「森の市2026」開催
東京建物と王子ホールディングスは2026年10月22日から24日まで、大手町タワー(東京都千代田区)でイベント「森の市2026―都市の森で同期する―」を開催する。同タワー内の都市緑地「大手町の森」と森を望むイベント空間「森のプラザ」を会場に、音・光・香り・食を通じて、都市にいながら自然とつながり、心をほどく時間を提供する。入場は無料。
4回目の開催となる今回は、1階の「大手町の森」と、地下1階・地下2階の「森のプラザ」の3フロアで展開。1階には、長野県松本市の柳沢林業など約10店舗の飲食ブースが並ぶ。森に自生するクロモジなどの植物を使ったドリンクの提供のほか、アンビエント音楽を中心としたDJや、オーガンジーで風や光の揺らぎを可視化する空間演出も行う。地下1階では、王子ホールディングスとムーミンがコラボレーションした「森する時間KIITOS MARCHÉ」を開き、同社グループの技術を生かした商品を限定販売する。地下2階の「MORI MUSUBI」では、日本各地の林業事業者などが木製品やアロマ、未利用の枝や切り株を使ったアートを展示・販売する。

大手町タワーは、地下鉄大手町駅に直結する大規模複合施設で、オフィスフロアのほか、商業ゾーン「OOTEMORI」に加え、上層階にはラグジュアリーホテル「アマン東京」が入居する。「大手町の森」は、2014年に全体竣工した同タワーの敷地の約3分の1、約3,600㎡を占める都市の中にある森。別の場所で実際に森をつくり、検証後に計画地に移設する「プレフォレスト工法」により、3年間かけて千葉県君津市につくった森を移植して整備した。自然の森として生物多様性の保全に力を入れており、当初113種だった植物は208種に増え、昆虫129種、鳥類13種を確認している。また、2025年に森林総合研究所と共同で実施した実測では、森の中と歩道上で3℃以上の気温差があり、ヒートアイランド現象の緩和など都市の環境改善にも寄与している。
「大手町の森」は2025年3月、国土交通省の「優良緑地確保計画認定制度(TSUNAG)」で最高段階の評価を受け、第1号に認定された。一方で、行政からの評価に比べ、一般の認知度が十分ではないことが課題であり、東京建物は「大手町の森」が10周年を迎えた2023年に「日本一の都市の森を目指して」というブランドステートメントを掲げ、調査研究やイベントを通じた発信を強化してきた。森としての整備はほぼ完成しており、今後も「森をどう活用するか」に注力していく。さらに同社は、「大手町の森」の開発で培ったノウハウを、緑地面積の大きい公園施設やスポーツ施設など、他の開発物件にも生かしていく方針だ。