一条工務店 世界初の水害対策住宅が販売6年で契約1万棟達成

一条工務店は2026年10月9日、同社が展開する世界初の水害対策住宅「耐水害住宅」の累計契約棟数が1万棟に達したと発表した。2020年9月の販売開始から約6年での達成となった。

同住宅開発の背景には、水害の激甚化・頻発化がある。近年はゲリラ豪雨の増加により、河川の氾濫による外水氾濫に加え、排水が追いつかずに発生する内水氾濫も深刻化している。同社は、ハザードマップの浸水想定区域外であっても水害リスクがあると指摘している。

耐水害住宅は、水害時の危険ポイントを「浸水」「逆流」「水没」「浮力」の4つに分類し、それぞれに対策を施している。浸水対策では、フロート式の弁付き床下換気口や透湿防水シートによる壁面防水、水密性を高めた玄関ドアを採用した。樹脂サッシには、想定水位1mで約1t/㎡の水圧に耐える厚さ5mmの強化ガラスを用いている。

逆流対策としては、専門メーカーと共同開発した逆流防止弁を設置。水没対策では、電気部品を上部に配置したエコキュートを共同開発したほか、エアコン室外機や外部コンセントなどの電気設備を高所に配置した。浮力対策には、床下に水を引き込んで重りとする注水ダクトを備えた「スタンダードタイプ」と、係留装置と二重基礎構造を組み合わせた「浮上タイプ」の2種類を用意している。

同社は、実物大の耐水害住宅と一般仕様の住宅の2棟を実験施設に建て、約3000トンの水で豪雨・洪水被害を再現する実証実験も実施した。一般仕様の住宅が隙間から次々と浸水したのに対し、耐水害住宅は床下・室内ともに浸水被害を抑えたという。同社は今後について、「水害への備え」が住宅選びの当たり前の基準となるよう取り組むとしている。