サントリー クラフトジンを強化、大阪工場に55億円投資

サントリーは2024年2月7日、ジンに関連したビジネスを強化する方針を発表した。2030年に国内ジン市場を2020年比で6倍以上、2023年の2倍以上となる450億円規模に拡大させるという目標を掲げた。ジンはセイヨウネズの実をはじめとしたハーブ類で蒸留酒に風味を付けたお酒を指し、輸入品が主流だったがここ数年は国産品の存在感が増している。

サントリーは2017年、ジャパニーズクラフトジン「ROKU〈六〉」、2020年にはサントリージン「翠(SUI)」を発売した。「第3のソーダ割り」カテゴリーの確立を目指し、2022年春には缶入りの「翠ジンソーダ缶」も発売している。これらジンをはじめとしたスピリッツ・リキュールの製造拠点であるサントリー大阪工場に対し、生産能力増強と品質向上を目的に、2025年にかけて55億円の設備投資を実施する。新たに「スピリッツ・リキュール工房」を敷地内に建設すると共に、浸漬タンク・蒸溜釜などを新設、生産能力を2.6倍に増強する。

また、ジンに関するマーケティング活動も強化する。バーでの展開に加え、居酒屋や家庭などでジンのソーダ割を食事と楽しむというスタイルを提案し、顧客との接点を拡大したい考えだ。