医療AI推進機構、仏ANA Healthcareとパートナーシップ締結 日本・欧州・ラテンアメリカの医療データへのアクセス基盤を構築
医療AI推進機構株式会社(MAPI)は2026年5月13日、フランスを拠点とするヘルスケアデータプラットフォーム企業ANA Healthcareと、医療データの相互活用に関するパートナーシップを締結したと発表した。両社のネットワークを組み合わせ、日本・欧州・ラテンアメリカにまたがる医療データへのグローバルアクセス環境を構築する。
MAPIは2023年11月に設立されたスタートアップで、「次世代医療データベース事業」の開発・運営を手がける。医療データの匿名加工・管理に強みを持ち、日本における医療データの提供側・取得側の双方をサポートしてきた。今回提携するANA Healthcareは2022年12月設立のフランス企業で、独自のプラットフォーム「ANA Cohort」を通じて、欧州(フランス・スペイン等)およびラテンアメリカの100以上の医療機関から医療データの検索・匿名化・抽出を自動化するサービスを提供している。
提携の中心となるのは、両社の相互送客による地域補完だ。MAPIは日本市場で欧州・ラテンアメリカのデータニーズを持つクライアントをANA Healthcareに紹介し、ANA Healthcareは欧州・ラテンアメリカ市場で日本の医療データを必要とするクライアントをMAPIに紹介する仕組みとなる。対象となるデータは、CT・MR・超音波・X線などのイメージングデータおよび関連する臨床データで、両社はそれぞれの地域における規制対応・データ品質管理の専門性を活かしてクライアントのニーズに対応する。MAPIはすでに米国のSegmed社と提携しており、今回のANA Healthcareとの提携を加えることで、日本・米国・欧州・ラテンアメリカをカバーするグローバルなデータパートナーシップネットワークを構築する。
医療AI開発や治験設計においては、多様な地域・人種のデータへのアクセスが不可欠な要素となっている一方、各国の医療データは法規制や商慣習の違いから海外からのアクセスが容易ではない。今回のパートナーシップは、クライアントが必要とする地域のデータに対してワンストップでアクセスできる環境を実現することを目的としている。今後は、日本・欧州・ラテンアメリカにまたがるマルチリージョンのデータ提供体制の確立、製薬企業・医療機器メーカーのグローバル治験やAI開発プロジェクトへの貢献、パートナーネットワークを活用したデータアクセス範囲のさらなる拡大に取り組む方針だ。