京大発Atomis シリーズBで12億円の資金調達を実施、長瀬産業などから

Atomis(京都市)は、2021年12月6日、シリーズBラウンドで12億円の資金調達を完了し、長瀬産業など事業会社4社と戦略的に提携したと発表した。同社は、京都大学発の化学ベンチャーで、新素材「多孔性配位高分子PCP/MOF」を開発している企業だ。

スパークス・グループが運営する「未来創生2号ファンド」をリードインベスターに、計6社から総額12億円を第三者割当増資で資金調達した。調達した資金は、多孔性配位高分子PCP/MOFの開発と量産に向けた新たな研究開発拠点の建設に充てるとともに、環境領域(CO2分離変換)、エネルギー領域(次世代高圧ガス容器CubiTan)の開発加速に用いる。

業務提携した事業会社は次の4社。三井金属鉱業とはPCP/MOF素材の量産化、新用途開発、クボタとは水・環境分野におけるPCP/MOFの利活用、長瀬産業とはPCP/MOF素材の拡販、環境分野におけるPCP/MOFの利活用、そして商船三井グループとは、船舶向け水素サプライチェーン構築におけるPCP/MOFの利活用で連携していく。

資金調達の引受先となった組織は、未来創生2号ファンドのほか、クボタ、Mitsui Kinzoku-SBI Material Innovation Fund、長瀬産業、MOL PLUS(商船三井のコーポレート・ベンチャーキャピタル)、京銀輝く未来応援ファンド2号。