佐渡汽船 経営支援受けみちのりHDの子会社に
佐渡汽船(新潟県佐渡市)は、みちのりホールディングス(東京都千代田区)と第四北越銀行(新潟県中央市)を割当先とする第三者割当による経営支援を受けることを、2022年2月7日に発表した。
佐渡汽船は、佐渡島と本土を船で結ぶ海上交通機関で、島民の生活航路および観光客やビジネス関係の足として、さらには佐渡島・本土間で唯一の定期物流の手段として高い公共性を有している。新型コロナウイルスの影響による大幅な人流の低下により、経営支援が必要になり、今回の発表に至った。
3月25日に開催される佐渡汽船の定時株主総会で承認されれば、みちのりHDを割当先とする株式(普通株式約6.8億円、A主種類株式約5.2億円)と行使金額3億円の新株予約権による増資や支援が実施される。第四北越銀行は総額15億円の佐渡汽船のB種種類株式を引き受け、金融支援を行う。
加えて、佐渡汽船が保有する自己株式を消却することも決議した。佐渡汽船は株主をみちのりHD、新潟県、佐渡市、第四北越銀行、佐渡農業協同組合とする株式併合を実施し、佐渡汽船は上場を廃止する。
みちのりHDでは、観光客の増加に資するサービスのデジタル化とマーケティング、佐渡島の産品の本土への輸送と同時に、本土から佐渡島への輸送についても戦略的に強化していく考えだ。