G7臨時農業大臣会合、肥料問題で緊急協議 鈴木憲和農林水産大臣が日本の対応策を説明
2026年6月8日(月)午後7時から約1時間10分にわたり、G7臨時農業大臣会合が開催された。日本からは鈴木憲和農林水産大臣が出席し、中東情勢を起因とする肥料価格の高騰が世界の食料安全保障に及ぼすリスクと、日本政府が講じる具体的な対応策を各国に向けて説明した。
今回の会合は、中東における紛争およびイランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖が肥料の価格・バリューチェーンに深刻な影響を与えているとの認識を共有するために緊急招集されたものである。議長国はフランスが務め、日本、米国、英国、ドイツ、イタリア、カナダ、EUおよび関係国際機関が参加した。
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会合において鈴木大臣は、地政学的緊張や気候変動といった複数の危機が重なるなか、中東情勢がエネルギー価格や農業資材価格を通じて各国の農業・食料供給に直接的な影響を及ぼしていると指摘した。そのうえで、日本政府の対応として、燃油価格の激変緩和措置、国家備蓄の機動的な放出、配合飼料価格安定制度の活用という三つの緊急対策を紹介。中期的な取り組みとしては、肥料輸入国の多角化、経済安全保障推進法に基づく肥料原料の備蓄、土壌分析を通じた適量施肥の推進、家畜糞尿や下水汚泥といった国内資源の利用拡大を総合的に推進していると説明した。さらに、AMIS(農業市場情報システム)の強化を通じた需給・価格動向の透明性向上と、輸出規制等の一方的な措置の回避に向けたG7間の緊密な連携の必要性を訴えた。
会合後に発出された「肥料に関するG7臨時農業大臣会合プレスリリース」では、FAO、AMISおよびOECDによる分析が中長期的に顕在化しつつある複数のリスクを指摘しており、特に肥料と非道路用燃料に関して農業コストおよび農業経営の経済的持続可能性に直接的かつ具体的な影響が生じていることが確認されている。G7各国は価格上昇が農業者に与える影響の緩和とグローバルサプライチェーンの多様化・強靱化に向けた措置を検討していることも明記された。
また、透明で予測可能な市場が食料・肥料サプライチェーンの機能維持、農業・食料システムの強靱性強化、そして世界の食料安全保障の促進に不可欠であるとの認識をG7農業大臣が共有した。今回の対話は、エヴィアンで開催される首脳サミットでの議論に資するものと位置づけられており、必要に応じて高級実務者レベルまたは閣僚レベルで協議を継続する用意があることも確認された。