VISON敷地で栽培の国産カカオ100%使用、辻口博啓氏監修ショコラが完成
三重県多気郡にある食と癒しの複合型リゾート施設「VISON(ヴィソン)」を運営するヴィソン多気(三重県多気郡)は2026年6月24日、辻製油がVISON敷地内で栽培したカカオを100%使用し、パティシエの辻口博啓氏が製造した国産ショコラをお披露目した。栽培から製造まで国内で一貫して行う極めて稀な取り組みで、日本におけるカカオ栽培の新たな可能性を示すものとなる。
辻製油は、気候変動などによる世界的なカカオ供給不安を背景に、食用油・調味料製造や発酵・アグリ事業で培った技術を生かし、2021年7月よりVISON敷地内のカカオハウスで研究目的の栽培に着手した。約225平方メートルの施設内で温度25~40℃、湿度70%以上の熱帯環境を再現し、58本を植え付け、年間5,000~10,000輪の花のうち実を結ぶのはわずか1~3%という条件を乗り越え、2022年7月29日に初収穫を達成した。今回のプロジェクトは農園から板チョコレート完成まで全工程を手掛ける「FARM to BAR」を実現している。
完成した「LE CHOCOLAT DE H『VISONカカオ』」は、一般的な製造で使う追加のカカオバターを加えず、豆そのものに含まれる油脂のみで仕上げた点が特徴。フルーティーで華やかな香りと、カカオ本来の豊かな風味を引き出した。ヴィソン多気は、同プロジェクトを国内でのカカオ栽培の可能性を検証する研究と位置付けており、得られた技術を今後どう発展させるか検討を続けるとしている。完成品はVISON内のショコラトリー「LE CHOCOLAT DE H」にて販売予定で、時期は未定。確定次第、公式HPやInstagramで案内する。
VISONは、三重県多気町に位置する複合商業型観光リゾート施設。東京ドーム24個分にあたる約119haの広大な敷地に、四季を感じるホテルや日本最大級の産直市場、薬草湯、体験型店舗、地域食材を生かした飲食店、オーガニック農園など、9つのエリアに約70店舗が出店する。年間来場者数は約350万人にのぼる。