味の素AGF、カムバック制度で復職した社員が語る 退職して気付いた古巣の魅力

(※本記事は「食品新聞」に2024年10月6日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

男性3人が仕事をしている画像
復職し業務用製品の開発に携わる松田陽平さん(右)

「一度退職したからこそ、外から見た古巣の会社の良いところや自分の原点を知ることができた」――。

そう語るのは、味の素AGFの松田陽平さん。AGFが昨年10月1日に導入開始した「カムバック制度」を利用して復帰した第1号社員となる。

「カムバック制度」とは、退職した元社員を対象に、入社試験資格を与えるもの。
育児・介護・配偶者の転勤等の諸事情により退職せざるを得なかった元社員や、学業・転職などのキャリアアップのために退職した元社員が、退職後に得た知識や経験、スキルを活かしてAGFに職場復帰できる道を用意している。

笑顔の松田さん
ソリューションビジネス部ノンコーヒー開発グループの松田陽平さん

宮城県出身の松田さん。2011年に、東日本大震災に遭い、支援活動を通じて嗜好品が被災者のココロの支えになることを痛感。この経験から、就職活動では、ココロの健康に貢献する嗜好品の開発を志す。

「住まいが宮城県の内陸だったため、私には直接的な被害はなかったものの、被災された方からのお話や、避難所でのボランティア活動では、水や食糧などの生活必需品だけではなく嗜好品も必要とされていた。コーヒー1杯でこんなにも安らげるということを改めて感じ、嗜好品の領域でものづくりがしたいという気持ちが芽生えた」と振り返る。

2012年にAGF入社。入社後、西の生産拠点・AGF鈴鹿に配属され、インスタントコーヒーの製造を2年間経験した。

その後、開発研究所で製造の経験を活かして5年間、インスタントコーヒーやレギュラーコーヒーの商品開発を担当。2019年には業務用事業部(現ソリューションビジネス部)に異動し、外食やコンビニのカウンターコーヒーの商品企画や事業管理を手掛け、2022年2月に退職した。

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