防除DXのミライ菜園 愛知県と「シソ病害虫AI画像診断技術」を開発

防除DXアプリを開発するスタートアップのミライ菜園(愛知県名古屋市)は2026年1月16日、愛知県農業総合試験場との共同研究により、スマートフォンで撮影した画像からシソ(大葉)の病害虫を高精度に判別するAI診断技術を開発したと発表した。

開発したAIによるシソの病害虫画像診断

同技術は、愛知県が2021年度から推進する「あいち農業イノベーションプロジェクト」の一環として開発されたもの。国内産出額第1位(全国シェア約70%)を誇る愛知県の特産物でありながら、これまでデジタル診断ツールの整備が遅れていたシソに対し、独自の手法を用いることで平均精度94%という高度な診断能力を実現した。

ミライ菜園代表取締役の畠山友史氏は、「病害虫による収穫量の減少は、平均して約25%にも及ぶと言われ、私たちはこれを『畑のフードロス』と呼んでいます。これは一般的に知られる消費段階のフードロスよりも大きな規模で、農家の所得向上や環境負荷低減を阻む大きな要因です。今回の開発において、最大の壁はデータの質と検証環境でした。愛知県農業総合試験場や協力農家様から膨大な画像データの提供を受け、実際の栽培現場で厳格な精度検証を繰り返せたことが、実用レベルのAI構築につながりました。今回の一歩を、AIが防除のあらゆる悩みに寄り添う総合プラットフォームへとつなげてまいります」とコメントしている。

ミライ菜園は今後、シソ以外の主力野菜への応用も視野に入れ、さらなる研究開発を進める予定。さらに、同技術を現在提供中の病害虫発生予測AIを搭載する防除支援アプリ「TENRYO(テンリョウ)」へ将来的に統合することを計画している。