新たなクールジャパン戦略体現 CJPF AWARD 2026受賞者決定

内閣府は2026年3月2日、クールジャパン官民連携プラットフォーム(CJPF)の取組として、日本の魅力を世界へ伝える優れた動画やプロジェクトを表彰する「クールジャパン・プラットフォームアワード(CJPF AWARD) 2026」の表彰式を開催した。今回の応募総数はプロジェクト部門100件、ムービー部門237件にのぼり、計14の受賞取組が選出された。

(左より)ムービー部門での、グランプリ受賞者と小野田紀美内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略)、田中里沙学長

2025年の訪日外国人観光客数が4,200万人、旅行消費額が約9.5兆円と過去最高を更新する中、今回のアワードでは、単なる紹介にとどまらない「高付加価値化」と「持続可能な仕組みづくり」が評価の大きな柱となった。

プロジェクト部門のグランプリには、サウジアラビアを拠点とするマンガプロダクションズおよびマンガアラビアによる、日本コンテンツの正規版流通と共同制作プロジェクトが選ばれた。中東の文化的文脈に合わせたローカライズや教育分野との連携は、日本発コンテンツの海外展開における新たな協働モデルとして高い評価を得た。

また、準グランプリには、歴史ある寺院を保存しながらホテルと共生させた「東京建物三津寺ビルディング」や、地域の文化的価値を映像IPとして活用する「Another Side of Japan」が選出された。伝統資源を現代のニーズに合わせて再定義し、新たな経済的価値を創出する戦略性が評価のポイントとなっている。

ムービー部門では、2作品がグランプリを受賞した。大分県の「Discover Oita's Hidden Gems: The Art Edition」は、精神的な体験を重視する欧米圏にターゲットを絞り、ターゲットに好まれる色調やコンテンツなどを踏まえたシネマティックな映像が評価された。もう一方の「TOKYO | Okutama: Your Gateway to Forest Calm, Healing Retreats, and Exciting Adventures」は、都心近郊の自然体験を躍動的なカメラワークで表現し、訪問への具体的な導線を整備した実効性の高さが際立った。

ムービー部門の審査委員長を務めた田中里沙(事業構想大学院大学 学長)は、映像を通じて日本への共感を広げる重要性を指摘。プロジェクト部門の審査委員長である夏野剛氏(近畿大学 特別招聘教授 情報学研究所長)は、地域社会への還元を重視した「体験」や「対話」を軸とする新たなステージへの進化を強調した。

今回の受賞結果は、2024年に策定された「新たなクールジャパン戦略」に基づき、コンテンツ産業の海外展開と日本ファンの拡大を加速させるものとなる。内閣府は今後、在外公館などを通じてこれらの優れた事例を国内外に広く発信し、官民一体となった戦略推進を図る方針だ。

クールジャパン・プラットフォームアワード2026受賞者詳細ページ
https://cjpf.jp/award/