ディスカバー農山漁村の宝 グランプリは農福連携の取組に

農林水産省は、2021年12月9日、「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」(第8回選定)の選定証授与式・交流会を開催した。

2021年11月に、第8回に選定された34地区・4名を発表し、その中からグランプリ、優秀賞、特別賞を選定していた。今年のグランプリには、一般社団法人三重県障がい者就農促進協議会(三重県津市)が選ばれている。同協議会では、農業経営者と就農を希望する障害者・家族の双方にかかわり、障害者を支援・指導する「農業ジョブトレーナー」養成講座を開催し、2020年度末までに396人を養成した。障害者の就農人数は、2016年度の540人から、2021年度は650人に増加した。

優秀賞は、コミュニティ部門についてはグループ農夫の会(山形県山辺町)と神山しずくプロジェクト(徳島県神山町、月刊事業構想2018年3月号参照)がそれぞれ獲得した。ビジネス部門では、ハンターを雇用しジビエの生産・流通・加工を手掛けるELEZO(北海道豊頃町)、有名パティシエと連携して荒廃農地の再生や直売所運営を実施している一夜城ヨロイヅカファーム・マルシェ部会(神奈川県小田原市)が、個人部門は岡山県岡山市で地元のパクチーや黄ニラの知名度向上に取り組む植田輝義氏が選ばれた。

ディスカバー農村漁村(むら)の宝では、「強い農林水産業」、「美しく活力のある農山漁村」の実現を目的に、地域の活性化、所得向上に取り組む地域・事例の選定・発信を毎年行っている。