東洋製罐G カップ洗浄機でマテリアルリサイクル強化へ

東洋製罐グループHD(月刊事業構想2022年2月号参照)と東罐興業は、使用済カップを可燃ごみから、循環資源に変えるプロジェクト「CUP TO CUP PROJECT」を開始した。そのための使用済み飲料・食品用カップ洗浄機「Re-CUP WASHER(リカップウォッシャー)」の提供を、2022年1月25日に開始した。

汚れが付着した容器は、原料としてはリサイクルが難しく、火力発電所などで燃料として使う「サーマルリサイクル」に充てられている。今回開発した「Re-CUP WASHER」は、紙コップなどの使用済み容器を、ワンタッチ操作で水圧洗浄できるシステム。お茶などの軽度な汚れから、スープ、クリーム、調味料などの落ちにくい汚れまで、中身に応じて洗い流すことを想定している。

この装置の導入により、企業としてSDGsに貢献するだけでなく、消費者がSDGsやリサイクル活動につながるエコアクションを実行できる機会を創出する。例えば、カフェで飲み残した紙コップの残渣を、消費者自身が洗浄するなどのケースを想定している。また、洗浄後のカップを回収ボックスで収集し、導入店舗における仕分け作業の負担軽減にもつなげる。

集めた使用済みコップは、東洋製罐グループである東罐興業の工場で、再生紙原料を用いた紙コップにリサイクルする。モノからモノへと限りある資源を再利用できるマテリアルリサイクルを実現することを目指していく。今回のプロジェクトは、様々な課題に向き合うことでイノベーションを興し、より豊かな社会の実現を目指すプロジェクト「OPEN UP! PROJECT」の一環。

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