医療ベンチャーVarinos シリーズCで6億円を調達

Varinos(東京都江東区)は2022年8月3日、シリーズCラウンドにおいて6億円の資金調達を実施したと発表した。ファストトラックイニシアティブ、三菱UFJキャピタル、MTG Ventures、Sony Innovation Fundの4社が新たな引受先となる。これにより、創業からの累計調達額は11億円となった。今回調達した資金は、不妊治療の現場等で導入が進む子宮内の菌環境を調べる「子宮内フローラ検査」の海外展開や、新規プロダクトの研究開発に投資していく。 

Varinosは、診断や治療方針の決定にゲノム情報を利用するゲノム医療の実現化を目指すベンチャー(月刊事業構想2020年5月号参照)。2017年に子宮内の超微量な菌を検出する「子宮内フローラ検査」を開発し、実用化するなど、現在は不妊治療領域においてゲノムテクノロジーを応用した事業を展開している。特に主力事業である「子宮内フローラ検査」は、国内の不妊治療クリニックを中心に250以上の医療機関で導入が進んでいる。 

「子宮内フローラ検査」は高度な技術力が必要とされるため、海外においても未だ数社しか実用化できていない。そのため、今後は国内だけではなく、海外の医療機関と連携し、同検査の提供を進めていく。また、子宮内フローラは妊娠率との関係以外にも、慢性子宮内膜炎や子宮内膜症、子宮頸がんとの関係も研究により示唆され始めている。同社は今後、子宮内フローラの技術を応用し、ゲノム情報を活かすことのできる疾患の研究にも注力し、新規プロダクトの開発にも取り組む。

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子宮内フローラ検査の体制


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