東北大、サスメド 慢性腎臓病患者向け治療アプリの共同開発開始

東北大学大学院医学系研究科 内部障害学分野、日本腎臓リハビリテーション学会、サスメド(月刊事業構想2019年12月号参照)は、慢性腎臓病患者向けの治療用アプリの共同開発を開始した。2021年2月24日に発表した。

慢性腎臓病は心不全・心筋梗塞・脳血管障害などのリスク因子であり、日本国内で1330万人が罹患していると推測されている。また、日本国内の透析患者は34万人を超え、透析治療の医療費は患者1人当たり年間500万円と高額なことから、日本の社会保障費の適正化を図る上で、慢性腎臓病患者の透析への移行を食い止めることが重要になっている。

現在対策として実施されている、各医療機関での医師や理学療法士などによる腎臓リハビリの実施では抑止効果に限界がある。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、医療機関への受診を控える人が増えていることも相まって、新たな解決策が求められている。

そこで3者は、スマートフォンの治療用アプリを通じた腎臓リハビリテーションの提供が、医療ニーズに合致したものになると考え、共同開発の開始に至った。今後、日本腎臓リハビリテーション学会の支援のもと、東北大学内部障害学分野のこれまでの腎臓機能障害に関する研究実績とサスメドの治療用アプリの開発経験・特許技術を生かし、慢性腎臓病患者向けの治療用アプリの製品化を目指し、開発を行っていく考えだ。

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