リアライズコーポ、京都市交通局 バス車両のリースバック契約
大型トラックなどを投資対象とする独自の金融スキーム「トラックファンド」を手がけるリアライズコーポレーション(東京都港区)は、2020年4月1日、京都市交通局と市バス車両のリースバック契約を締結し、「バスファンド」を組成した。2020年4月20日に発表した。
リアライズコーポレーションは、車両調達や維持・管理にかかるコスト増に悩むトラック運送会社に、車両のオペレーティングリースサービス「R.リース」を提供している企業。今回、2019年9月に京都市交通局が公募した「市バス車両のリースによる調達に係る提案」に対し、リアライズコーポレーションが「リースバックを活用したオペレーティングリースによる車両調達」を提案し、契約締結に至った。
京都市交通局との契約は、交通局が保有するバス車両の一部をリースバックするというもの。これにより、京都市交通局は手元資金を確保した状態で車両を使用できる。京都の市バス車両は、企業債の発行により購入され、その使用期間は18年だ。一方で、現在の法制度では、企業債の償還は法定耐用年数の5年が上限。実際の使用年数に対し、単年度当たりの費用負担が重い。リースバックにより、単年度当たりの車両コストの平準化を図れるようになる。
今後、リアライズコーポレーションは公共事業の支援を本格化していく考えだ。また、地域ごとに市民向けファンドを組成し、市民が市バス事業を支えるような、自律的な交通システムの構築・運用も視野に入れている。
