キリンジ 豊岡市 出石城下町の廃温浴施設をグランピング施設に転換

キリンジ(大阪市)と兵庫県豊岡市(月刊事業構想2018年4月号参照)は、同市内で2019年8月に廃業した日帰り温泉施設「乙女の湯」を「温泉付きグランピング施設」へ転換するプロジェクトを開始する。2020年1月20日に発表した。

キリンジは、乙女の湯および隣接地を、飲食テナントなども兼ね備えた複合施設にする予定だ。日帰り温泉としては、従来の入浴料である大人500円、子ども300円を維持し、温泉だけの利用できるようにする。グランピング施設としては、デッキとテントを30張新設。雪の多い1~2月は休業するが、年間の利用者1万人、年間売り上げは2億円を見込む。

プロジェクトの総事業費は約8000万円の予定で、うち500万円はクラウドファンディングを利用して地元を中心に応援を募る。出資者には入浴券や、乙女の湯に名前を入れるなどの特典を用意した。

豊岡市内の出石城下町にある乙女の湯は、旧出石町が2005年にオープンした日帰り温泉施設。2006年のピーク時には利用客は13万人を超えていたが、2018年度には7万人を下回り、2019年8月以降は閉鎖されていた。豊岡市は、譲渡後10年間の運営を条件に、キリンジに乙女の湯を無償譲渡。隣接地約2000平方メートルは、年間約56万円で10年間貸与される。

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