総務省、未来政策ビジョンとイメージ小説を発表

 

総務省は、2018年4月17日、2030~2040年に向けた情報通信政策のビジョン「未来をつかむTECH戦略」を発表した。これは、情報通信審議会情報通信政策部会に設置している「IoT新時代の未来づくり検討委員会」の検討の中間とりまとめとなるもの。同時に、総務省の若手職員からなる「未来デザインチーム」が提示した未来イメージを小説としてまとめた「新時代家族~分断のはざまをつなぐ新たなキズナ~」も公表した。

   

同戦略では、変革実行の8カ条として、(1)実現したい未来の姿を設定し、そこから逆算して対策を立案する(2)持続可能性を重視し、選択と集中を通じて、ムダなものは止める決断をする(3)芽生えた機会を逃さず、柔軟・即応のアプローチで挑戦する社会風土にする(4)人口減・高齢化を迎える中で、あらゆる分野にアグレッシブにICTを導入する(5)評価基準を量から質に転換し、成熟国家の価値観へ脱皮する(6)年齢区分等による画一化を改め、誰でも希望に応じて活躍できる制度にする(7)生産性を高め所得を増やすとともに、国内外の需要を徹底的に掘り起こす(8)進展する技術の制御可能性、社会倫理、濫用回避等を確立し、信頼を高める、を挙げた。

 

そして、2030年代に実現したい未来の姿として、人づくりにおいては「I:インクルーシブ」、地域づくりにおいては「C:コネクティッド」、産業づくりにおいては「T:トランスフォーム」をテーマに、具体例を挙げている。例えば、地域づくりについては、地域資源を集約・活用したコンパクト化と、遠隔利用が可能なネットワーク化により、人口減でも繋がったコミュニティを維持し、新たな絆を創る、という姿を提案している。

 

これらを実現する政策パッケージについても、概要を公表した。今後は、6月に公表する最終取りまとめに向け、政策パッケージの精緻化を進めていく。

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