美作市とフォレストシー 野生動物用わなの見回りにICTを導入

 

美作市とフォレストシー(東京都中央区)は、捕獲通知システム「オリワナ通信」を用いた野生動物用のわなの見回りシステムを、2018年4月から運用開始すると発表した。

 

美作市では、猟師に捕獲されるシカやイノシシの8割以上がわな猟によるものだ。わなは毎朝見回り、収穫があれば自己処理、あるいは獣肉処理施設でジビエ肉として加工される。わなの設置個所は見回りが困難な場所が多く、また1日に2回の搬送が必要になる場合もあり、猟師の作業負担は大きい。

 

今回、オリワナ通信の親機1台を美作市の大原総合支所屋上に、子機49台を山間部などに設置して、わなの監視を始めることになった。通信範囲が広く、省電力性の無線技術で、各種のわなの作動状況をリアルタイムに監視する。この監視システムは、電波出力が高く、中継機能もあるため、山間部などの携帯電波圏外エリアでも通信が可能な広範囲の通信インフラが構築できる。

 

わなが作動すると、猟師の端末へ通知が届き、GPS機能で位置情報も分かる。地域ぐるみで連携して、シカやイノシシの迅速な後処理が可能になることから、わなの管理負担の軽減や良質なジビエの供給につながると美作市は期待している。

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