「かがやけジャパンブランド」地方創生マーケティングの成果を発表

 

日本経済新聞社、BrandLand Japan、TheWonder500は、2018年3月9日、東京・経団連会館にて「かがやけジャパンブランド」セミナーを開催した。後援は経済産業省と事業構想大学院大学。

 

BrandLand Japanは、凸版印刷が運営する2017年度の経産省の補助事業で、日本の地方の優れた製品・サービスが世界の市場へ挑戦することを支援するプロジェクト。主体となる事業者が、社外のプロジェクトマネージャーと協力して海外展開を進める点に特徴がある。TheWonder500は、2015年度に経産省が開始した、日本の地方の名物を海外に情報発信・PRするプロジェクトだ。

 

今回のセミナーでは、世耕弘成・経済産業大臣があいさつし、地方と海外・インバウンド消費をつなぐ経産省の施策について紹介したほか、サンマリノ共和国特命全権大使のマンリオ・カデロ氏が、日本の優れた商品を外国人に拡販する方法について語った。

 

続いて、経産省グローバル戦略室長の手島恵美氏が、BradLand Japanプロジェクトに選定され、海外への販促支援を受けた12のプロジェクトの経過報告をした。伝統木工技術「組子」を使った商業施設用の欄間を制作・販売するタニハタ(富山市)は、プロジェクトマネージャーの飯塚真弓氏と協力し、欧州の建築市場への売り込みを強化した結果、総売上げの2割が海外由来となっているという。岡山県産の白桃を使った高級ゼリーを開発・販売している清風庵(岡山市)は、プロジェクトマネージャーの勝田隆仁氏と協力してタイでの販売に挑戦。カフェでの提供や、現地の高級食材マーケットでの販売にこぎつけたという。この他のプロジェクトについても、将来的に類似の海外進出を行う企業や次世代プロデューサーの知見向上につなげるため、プロジェクトの経過と結果を公表していく。

パネル討論では、三越伊勢丹ホールディングス前社長で地方創生アドバイザーの大西洋氏、内閣府政策参与・地方創生アドバイザーの浜野京氏が登壇し、主に日本の繊維・アパレル産業が海外に進出する際のハードルや、それを乗り越えた成功事例について話した。また、事業構想大学院大学の田中里沙学長は、これまで大学院が進めてきたふるさとグローバルプロデューサー育成プロジェクトや、地域×デザイン展など、日本の地域発の優れた製品・サービスなどを世界に知らしめる取り組みを紹介した。 

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