東北大 金属用3Dプリンタの会社を設立

 

東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授は、宮城県と連携し、日本積層造形(JAMPT)を設立した。東北大学が2017年11月14日に発表した。3Dプリンタを用いて、実用品・量産品としての金属製品を製造・販売することを目的としている。

JAMPTは、宮城県多賀城市八幡一本柳の「さんみらい多賀城・復興団地」内に本社工場を建設、関連設備を導入する計画。本格操業開始は2018年7月を予定している。宮城県は、立地場所の選定や地元の自治体との調整などで同社の設立を支援した。また、双日、コイワイが同社に出資している。

JAMPTの特徴は、3Dプリンタで実用品・量産品の製造まで行うことを目的としていること。金属用3Dプリンタの材料となる金属粉の開発、生産、製品の製造、認証取得サポートまでを一貫して行う。電子ビームを用いた金属積層造形技術について研究してきた千葉教授は、JAMPTの技術顧問に就任する。また東北大学は、JAMPTと共同研究体制を構築して密に連携していく予定で、東北大学のベンチャーファンドも同社への出資を検討中だという。

既に、航空・宇宙、自動車、医療分野の企業が、金属用3Dプリンタを用いた実用品開発に向け、同社に相談を寄せている。JAMPTは今後、これらの企業と共同開発契約を締結し、製品の実用化と量産化を進めていく計画だ。

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