山形市 映画分野でユネスコ「創造都市ネットワーク」に加盟

 

ユネスコは、2017年10月31日、「ユネスコ・クリエイティブシティーズネットワーク(ユネスコ創造都市ネットワーク)」に新しく加盟認定した64都市を発表した。日本からは山形市が、映画分野での加盟を認定された。同ネットワークに映画分野で加わった日本の都市は山形市が初めて。

 

山形市は、1989年にアジア初の国際ドキュメンタリー映画祭である山形国際ドキュメンタリー映画祭を開始し、市民の協力の下、隔年での開催を続けている。山形ドキュメンタリー・フィルム・ライブラリーには、1万4500本以上の作品が収められ、東日本大震災関連の映像を集めた311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブとともに、貴重な資料と評価されている。また、山形フィルムコミッションによる映画のロケ支援や、東北芸術工科大学においては映像学科で、映画に関連する教育が行われている。

 

山形市は今後、映像文化創造都市として、ネットワーク加盟都市などと交流しながら、映画祭の開催の継続や、映像作家の滞在型政策の支援(アーティスト・イン・レジデンス)、発展途上国に対する映像提供、国際会議など、映画に関する取組みを充実させる。同時に、山形の文化、自然など活用しながら、アートツーリズムによる観光客の誘致も行う計画だ。

 

ユネスコ創造都市ネットワークは、2004年に始まったユネスコの活動。世界各地の文化産業の潜在的な可能性を、都市間の戦略的連携により最大限に発揮させることを目標としている。映画、デザイン、工芸、メディアアート、音楽、食文化、文学の7分野において、加盟申請があった都市を審査し、世界でも特徴があると評価した都市を加盟認定する。

2017年の時点で、認定都市数は180都市。日本からは、デザイン分野で神戸市(2008年)、名古屋市(2008年)、工芸分野で金沢市(2009年)、篠山市(2015年)、メディアアート分野で札幌市(2013年)、音楽分野で浜松市(2014年)、食文化分野で鶴岡市(2014年)が加盟している。

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