株式会社Kids Public 町田市「学校保健DX」実証を専門家支援 小児科医の知見でペルソナ構築を監修

株式会社Kids Publicは、東京都町田市が実施した「学校保健DXに向けたデータ連携基盤(PMH-Web)の構築」実証実験に小児科専門医の知見を提供する専門家として参画した。本実証は国が推進する学校保健DXの一環であり、Public Medical Hub(PMH)を学校保健分野へ拡張して従来は紙で行われてきた手続きをデジタル化することを目的としている。これにより学校、保護者、医療機関の三者における負担軽減と情報共有の質の向上を目指す。

株式会社Kids Public公式プレスリリースより

現在の学校保健分野においては保健調査票の手書き回答や健康診断後の受診勧告書の配布、回収など多くの手続きが紙媒体で行われており、学校現場の事務負担増大や保護者の記入負担、医療機関との連携不足が課題となっている。町田市はこれらの課題を解決するため、校務支援システムや医療機関システム、マイナポータル等との連携を想定して国が構築した実証用プロトタイプ「PMH-Web」を活用し、2026年度(令和8年度)以降の本格実装に向けた有効性の検証を行っている。

一般社団法人こどもDX推進協会の推薦を受けた株式会社Kids Public代表で小児科専門医の橋本直也は、本実証の専門家として実証用「児童生徒ペルソナ」の構築を行った。実証実験で使用するダミーデータが実際の診察現場において違和感のないものとなるよう、プロフィールや過去の診察・薬剤履歴、過去の学校生活管理指導表履歴、問診内容、各種検査など医師が診断や指導を行う上で不可欠な情報を網羅したペルソナを設定した。

2026年2月から3月にかけて実施された実証実験には、藤の台小学校と鶴川第二中学校の養護教諭2名、保護者役の町田市職員50名、町田市民病院の小児科医3名が参加した。検証項目は事務負担や所要時間の軽減効果、利便性、満足度、情報共有の質の向上である。

実証実験の結果、保護者側では予防接種等の転記負担が軽減されたことで手書きの書類作成に比べて1人あたり平均9分25秒の短縮を実現した。参加者の79.2%が業務負担軽減を実感し、81.2%が今後の利用意向を示している。学校現場においては案内発行や配布準備に相当する業務が99.9%以上削減され、事務作業の負荷軽減が実証された。また、児童生徒の帳票持ち帰り忘れや保護者の提出忘れ、回収遅延のリスク低減といった定性的効果も確認されている。