横浜市立大学 医療における「へき地」の度合いを表す尺度を開発

横浜市立大学大学院データサイエンス研究科の金子惇准教授らの研究グループは2023年6月22日、日本の医療における「へき地度」を表す尺度「Rurality Index for Japan(RIJ)」を開発したと発表した。RIJを用いることで、へき地と都市部で行われている医療や医療資源の違いを見える化し、改善に繋げることが可能になる見込みだ。 

RIJは医療のへき地度を1-100の尺度(1が最も都市部、100が最もへき地)で表す。これまでの他国での研究結果や、へき地医療に関わる医療者や行政官、住民など有識者へのアンケートを元に、人口密度、二次・三次救急病院までの距離、離島、特別豪雪地帯等を本尺度に必要な項目として選定している。 

諸外国では国や地域ごとにへき地の程度を段階的に表す「へき地尺度」が活用されているが、日本ではこれまで、へき地尺度に該当するものは存在しなかった。RIJは地域の医療課題を抽出に加えて、へき地医療のやりがいや魅力を発信していくためのツールとしても利用可能という。

横市大2306 

郵便番号単位(左)と市区町村単位(右)のRIJ