会話から認知症の可能性をAIが検知 FRONTEOと慶應大学医学部

自然言語解析AIを開発するFRONTEO(東京都港区)は2022年8月4日、慶應義塾大学医学部の岸本泰士郎特任教授らと共同で、自然言語処理(NLP)を用いた「会話型 認知症診断支援AIプログラム」を開発したと発表した。高齢者と医療者の間で行う自由会話文をもとに、認知症の可能性をAIが高精度検知する。

認知症は記憶力や注意力のほか、言語機にも影響が出るため、FRONTEOらは自由会話を録音し、NLP技術で認知症の可能性を判定する研究を行った。135人から合計432回分の会話を書き起こし、形態素と品詞への分解、ベクトル変換、機械学習を行った結果、認知症への罹患を精度0.90で判定することに成功した。この精度は3~5分程度の発話から得られる語彙数で実現可能という。

FRONTEOは今後、「会話型 認知症診断支援AIプログラム」のAI医療機器としての実用化を目指す。医療従事者・患者双方の負担を軽減するプログラムとして、スクリーニング検査などへの活用を目指す。

認知症の診断は、病歴の問診に加え、画像検査、記憶や計算力などを測る複数の認知機能検査によって行われる。しかし検査の専門性が高く、医療従事者が訓練を受ける必要があったり時間がかかるなどの課題があった。

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