アヲハタ 共創による若年層向けの製品開発に着手、発売は2027年春
ジャムなどのメーカーとして知られるアヲハタ(広島県竹原市)は、Z世代と共同で新商品を開発するプロジェクトに着手していることを2026年3月5日の記者会見で発表した。2027年春の商品発売を目指し、若年層の声を商品設計に直接反映させる。また、同社初となるレシピ&ライフスタイルブック『Is this "jam" or not?』を2026年4月7日に発売する。
総務省の家計調査では、ジャム類の購入数量は2022年以降減少傾向が続いており、とりわけ若い世代でジャムの喫食機会が減っている。一方、中央果実協会の調査では「フルーツの摂取量を増やしたい」と答えた人が全体の36.7%に上り、20代女性では59.9%と突出して高い。アヲハタはこのギャップに着目し、「フルーツを手軽に楽しみたい」という潜在需要と自社事業との接点をつくる方針だ。
2025年夏・秋の2回にわたり、原宿・ハラカドで大学生を中心としたZ世代との対話型ワークショップを実施。食の価値観やジャムに対するイメージ、実際の試食を通じて率直な声を集めた。参加者から出た声は、「忙しいときにすぐ食べられる」「ごろっとした果実感が好き」といった好意的な反応と、「一人暮らしでは食べきれない」「レトロな商品というイメージがある」といった厳しい指摘などだ。
同社はこの結果を踏まえ、Z世代のライフスタイルに合致した商品の開発を、Z世代との共創プロジェクトとして開始した。アヲハタ社長の上田敏哉氏は、「3品ほど試作品ができてきて、先日、試食した。Z世代とのコラボレーションで、全く違う発想で生まれたものをいかに訴求していくのかを検討していく」と語った。
また、同日発表した『Is this "jam" or not?』は、料理研究家の今井真実氏と制作した、ジャムの多様な使い方を提案するライフスタイルブックだ。アヲハタのジャムブランド「まるごと果実」シリーズを、果物そのものとして食卓に取り入れる発想で、「パンに塗るもの」という従来のイメージを覆すレシピを掲載。「まるごと果実」をドレッシングの材料のように用いたり、カクテル・モクテルの素材として使うなどの活用法を提案、より広い使い道を読者に提示する。