動物再生医療を推進するVetanic、5億円の資金調達を実施

動物iPS細胞を用いた獣医療域での再生医療等製品を開発するバイオベンチャー、Vetanic(東京都港区)は2022年8月24日、シリーズA第三者割当増資で5億円の資金調達を実施したと発表した。

Vetanicは日本大学と慶應義塾大学の共同研究成果を基盤とするベンチャー企業で、動物向けのiPS細胞由来再生医療等製品の開発を進めている。これまでイヌ等の一部の動物種では、マウスやヒトに比べ、iPS細胞の樹立が困難であることが知られていた。しかし、日本大学生物資源科学部獣医学科獣医外科学研究室の枝村一弥教授、久留米大学医学部動物実験センターの塩澤誠司准教授、慶應義塾大学医学部生理学教室の岡野栄之教授らは共同研究でこの課題を克服し、臨床応用に適したiPS細胞を作製する独自技術を完成させ、特許を共同出願。同基盤技術を用いて、今後、多様な再生医療等製品の研究開発を推進し、実用化を目指すとしている。

Vetanicは最初の製品として、イヌiPS細胞由来の間葉系幹細胞(MSC)製剤の開発を進めている。今回の第三者割当増資で得た資金は、同製剤の製造方法開発や非臨床試験、臨床試験の実施に用いる他、GMP製造を見据えた製造拠点の整備に充当する予定。

ニュース2動物iPS0825

独自技術で構築したイヌiPS細胞

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