トルビズオン 鳥取市で処方医薬品混載ドローン輸送の実証実施

トルビズオン(福岡市中央区)は、鳥取市の徳吉薬局とNEXT MOTION、エアロセンス(東京都文京区)とともに、オンライン服薬指導とドローン「e-VTOL型無人航空機」による処方医薬品の混載便輸送実験を2022年12月1日に実施した。2022年12月5日に発表した。実証実験には鳥取県と鳥取市が協力した。

実証実験は、一般財団法人環境優良車普及機構の「過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業」と、「鳥取県デジタルグリーン物流推進実証モデル支援」により実施した。2022年10月に実施した1回目の実証実験は、災害を想定して、マルチコプターで医薬品などを輸送したが、今回はe-VOL型無人航空機で、平時における中山間地域の患者への処方医薬品の配送と、オンライン服薬指導、加えて復路便でピザの配送を実施した。

実験に参加した3人の患者は、鳥取市内の病院で診療を受けた後、徳吉薬局市役所前にて処方箋の受付と支払いを済ませ、その後自宅近くにあるトリノス神戸(旧神戸小学校)にて処方医薬品の受取りと薬剤師からのオンライン服薬指導を受けた。その後、ドローンは復路の通過地点にある江山学園まで、神戸地域にある手作りピザ屋「ボンズ・キルン」のピザを宅配。無事に全行程を配送完了した。

今回の実証実験では、トルビズオンがサービス提供する「ソラシェア」により、飛行ルート下の土地所有者に対し、今後のドローン飛行の合意を取得した。ドローン物流社会に必要な、飛行ルートデザインの基盤としての地域での合意形成を実証実験に組み込んでいる。

この実証は、2022年12月5日に施行された改正航空法による第三者上空飛行の解禁をにらんだものだ。1回目の実証実験で飛行したマルチコプターと、今回のe-VTOLとの連携も視野に入れている。長距離と短距離の飛行配送の組み合わせによる、中山間地へのサービス提供を目指して検討を進める。

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