パソナグループ 全国の10酒蔵と、日本初の古酒専門「共同蔵置場」を開設

パソナグループは岡田本家(兵庫県加古川市)、本田商店(兵庫県姫路市)など全国10酒蔵と共同で「株式会社日本の古酒蔵」を設立したと発表した。また、酒類蔵置場設置許可を取得し、2023年11月30日に日本初となる古酒専門の共同蔵置場を開設。古酒の共同蔵置事業や新商品開発、販路開拓支援等を通じて全国の酒蔵の経営課題を解決し、古酒文化を世界へ発信する「古昔の美酒 古酒蔵プロジェクト」を開始する。 

同プロジェクトでは、日本全国の43酒蔵・約60銘柄の古酒を、タンク単位の大容量で受け入れ、これまで中小酒蔵の負担となってきた保管・充填・出荷に関わる一連の業務を一気通貫で行う。また、パソナグループが2020年より行ってきた古酒事業(月刊事業構想2020年8月号参照)を通じて蓄積したノウハウを基にした新商品開発や、酒類蔵置場設置許可の取得によるデューティーフリーでの販売、フランスやシンガポールをはじめとする海外への販路拡大などを図っていく。

現代では新酒の製造が主流で、日本酒や焼酎などを熟成した日本の古酒文化は衰退の危機にある。パソナグループは2020年より、日本の古酒文化を継承するべく、子会社を通じて長期熟成古酒プレミアムブランド「古昔の美酒」を展開し、古酒の販路拡大に取り組んできた。しかし、古酒製造を担う中小酒蔵は慢性的な人手不足の状態にあり、少量販売が中心となる古酒の充填や出荷に伴う作業や、長期間にわたる保管コストなどの負担から、市場拡大がなかなか進まない現状があった。そこでパソナグループは今回、全国の酒蔵の経営課題を解決することで古酒市場を拡大しようと、新会社を設立した。

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