小学校英語の"入り口"を変える すららネット、2026年7月から新教材提供開始
AIを活用したアダプティブな対話式ICT教材の開発・提供を手がける株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:湯野川孝彦)は、新教材「小学校英語」を2026年7月より提供開始すると発表した。同社が開発を進める次世代デジタル学習サービス上で展開するもので、英語の文字と音のルール(フォニックス)・英単語・英語表現の3つの学習領域を軸に、小学校から中学校英語へのスムーズな接続を目指す。
指導体制の格差が生む「英語の壁」
教材開発の背景には、小学校英語教育が抱える構造的な課題がある。文部科学省「令和5年度 英語教育実施状況調査」によると、小学校教師のうち中・高等学校の英語免許状を有する教師数は増加傾向にあるものの、英語教育を担当する専科教員の割合は全体の22.9%にとどまっている。小学校における英語教育が教科として位置づけられた一方、指導体制や教員の経験には学校間で差があり、子どもたちの学習環境にばらつきが生じている。
こうした体制上の差に加え、教育内容の段差も見過ごせない。小学校では英語に慣れ親しむ活動が中心だが、中学校では文法・読解を含む本格的な学習が始まる。この変化への戸惑いが英語への苦手意識につながるケースは少なくなく、学校・学習塾の双方で、小学生のうちから無理なく基礎を積み上げ中学校英語へとつなぐ教材への需要が高まっている。
英語で英語を学ぶ、必要なときだけ日本語でサポート
「小学校英語」は基本的に英語で学習を進める構成をとり、子どもが自然な英語の音に継続的に触れながら英語をそのまま受け取る感覚を養うことを重視している。一方で、単語の意味や問題の説明など理解が難しい場面では日本語による補足も表示されるため、英語に初めて触れる子どもでも安心して学習を進められる。
3つの学習領域で体系的に力を積み上げる
学習内容は「PHONICS(フォニックス)」「WORDS(ワーズ)」「CONVERSATION(コンバセーション)」の3つの領域で構成される。PHONICSでは豊富なイラストや音声を用いてアルファベットと音のルールを学ぶ。発音練習や英語の歌を取り入れることで、音と文字の対応関係を楽しみながら習得できる仕組みだ。
WORDSは音やスペルに着目した4種類の問題形式を通じて語彙を積み重ねる領域で、身近なテーマごとに学ぶことで英語で表現できる範囲が段階的に広がる。CONVERSATIONでは、小学校段階で学ぶ基本的な英語表現を「聞く・読む・話す」の活動を通じて習得し、表現を積み上げる中で英語の語順や文の構造への理解を深める。
スピーキング学習では自分の発音とお手本の発音を比較しながら確認できる機能を搭載しており、音声評価技術にはアイード株式会社が提供するCHIVOXを採用している。
専任講師不在の環境にも対応、海外展開も視野に
活用の場として同社が想定しているのは、学習塾の小学生コース、学童、フリースクール、お稽古教室など英語に初めて触れる子ども向けの施設だ。専任講師がいない環境でも学習を進めやすい設計であることから、海外の日本人学校や現地校への展開も見据えている。
株式会社すららネットは現在、国内3,100校以上の学校・学習塾で教材を提供しており、約26万人の児童生徒が利用している。不登校や発達障がい、経済的困難を抱える子どもたちへの学習機会の拡充にも取り組んできた同社は、「教育に変革を、子どもたちに生きる力を。」を企業理念に掲げ、2017年に東証マザーズ市場(現東証グロース市場)に上場した代表的なEdTechスタートアップ企業でもある。