地銀5行と事業構想大が連携 業種横断型ビジネスコンテスト開催

ふくおかフィナンシャルグループは2022年7月13日に記者発表会を行い、北海道銀行、岩手銀行、七十七銀行、沖縄銀行と共同で実施する業種横断型ビジネスコンテスト「X-Tech Innovation 2022」の開催を発表した。8回目を迎える同コンテストは、今回から事業構想大学院大学と新たに連携し、事業アイデアの創造という部分をさらにサポートする体制を整えた。コンテストの応募期間は2022年7月1日~2022年8月19日。 

今回から事業構想大学院大学と連携してコンテストを行うが、記者発表では事業構想大学院大学専務理事・教授の小端進氏が登壇し、「地域企業におけるオープンイノベーションの重要性」について講演。同大学院大学の事業構想を通じた地域活性化へのこれまでの取り組みを紹介し、今回の連携により、「X-Tech Innovation」におけるさらなる優れたビジネスアイデアの創出のサポートや、オープンイノベーションに新たな刺激をもたらす役割となることを宣言した。

また、ふくおかフィナンシャルグループ執行役員の永吉健一氏は、コンテストの概要紹介とともに、「地方からスタートアップが名乗りを上げる登竜門のような機会になった」「全く土地勘・関係性がない地方へのビジネス展開のきっかけ作りになった」等の過去の参加者の声を発表した。また、参画する各行がこれまでの計7回のコンテストによる成果や協業事例を発表。スタートアップへの出資や関連会社による全株式取得(子会社化)、業務提携など、入賞企業と様々な形での協業に至っていることを報告した。 

2015年にスタートした「X-Tech Innovation」は、各業界・業種を横断するデジタルテクノロジーを活用した新サービスを広く募集し、優れたアイデアを発掘・表彰するビジネスコンテスト。地場・大手企業とスタートアップ企業とのマッチング機会の提供や、ビジネスアイデアの事業化に向けたサポート等を行い、地域経済全体の活性化を目指している。北海道・東北・九州・沖縄の4地区で地区大会を行い、各地区の最優秀賞・優秀賞の受賞者が集うグランプリファイナルを東京で開催する。

同コンテストは、毎回当時の社会課題やトレンド、各地域の特性に合わせた、あらゆる業種に貢献できる事業や技術を募るテーマで実施。テーマには「共通テーマ」と、地域ごとのテーマがあり、「X-Tech Innovation2022」の共通テーマは「Re-design With Digital」。これまで当たり前だった社会やビジネスの構造を、デジタル技術を活用してリデザイン(再設計)し、新たな価値を提供するサービスを募集する。また、地域テーマは、北海道が「スタートアップ北海道」、東北が「東北の新たなカタチ」、九州が「データエコノミー」、沖縄が「沖縄の未来に新しい風を」になった。

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記者発表会で登壇した事業構想大学院大学専務理事・教授 小端進氏(左)、ふくおかフィナンシャルグループ執行役員 永吉健一氏